格安SIMに乗り換えたいと思っているほとんどの人は「今使っているスマートフォンをそのまま使いたい」と考えると思います。
docomoのスマートフォンを使っている人はたくさんの格安SIMから選ぶことができますが、auの場合はそうもいきません。
au回線を使用した格安SIMは主にmineo(Aプラン)、UQ mobile、IIJmio(タイプA)の三社しかないからです。
今回はその三社で、音声通話SIMの契約をするならどれがいいのかを考えてみようと思います。
選べるSIMの種類
auには大きく分けて三種類のSIMカードが存在します。
それは「3G」「LTE」「VoLTE」の三つです。
このうち、格安SIMとして提供されているのは「LTE」「VoLTE」の二種類です。
自身が使用しているauのスマートフォンがVoLTE端末かどうかは端末の型番で判断できます。
型番が「○○Vnn」となっていればVoLTE端末で、そうでなければLTE端末です。
(○○がメーカー固有のアルファベット2文字、nnがau内で割り当てられる通番)
mineo、UQ mobile、IIJmioで提供されるSIMカードは以下のようになっています。
LTE | VoLTE | |
---|---|---|
mineo | ○ | ○ |
UQ mobile | ○ | ○ |
IIJmio | × | ○ |
IIJmioが提供するSIMはVoLTEのみのため、使う予定の端末がVoLTE端末ではない場合はIIJmioは選択肢から外れることになります。
使う予定の端末がVoLTE端末であったとしても、それがSIMフリー端末ではなくau端末の場合はSIMロック解除が必要となるので注意してください。
サポート体制
格安SIMはサービスの性質上、サポートについては基本的にはメールまたは電話での対応となります。
ただ最近では店舗を構える格安SIM会社も出てきているので、少しずつではありますが格安SIMというものが一般化されてきているとも考えられます。
au回線MVNOの三社のサポート体制ですが、以下のようになっています。
メール | 電話 | 店舗 | |
---|---|---|---|
mineo | ○ | ○ | ○ |
UQ mobile | ○ | ○ | ○ |
IIJmio | ○ | ○ | × |
mineoとUQ mobileは多くはないですが専門で店舗を構えています。
そのため、新規契約やMNP、修理受付などがインターネットではなく店舗で行えるようになっています。
IIJmioはSIMの契約なら取扱店舗で行うことができますが、専門で店舗は構えていません。
店舗について考えなければサポート面は同等のように思えますが、実はmineoは公式のサポートよりもコアな情報が入手できるmineoユーザ専用コミュニティサイト(マイネ王)が存在します。
このマイネ王では公式には記載されていない端末の動作報告や速度報告等が多く投稿されています。
閲覧するだけならmineoユーザでなくても可能なので、契約する前に情報を仕入れるにはとても有効なサイトとなっています。
公式からは得られない実ユーザの生の声を確認できるのはmineoだけです。
料金プラン
三社の音声通話契約での料金プランをまとめると以下のようになります。
mineo | 500MB | 1310円 |
---|---|---|
1GB | 1410円 | |
3GB | 1510円 | |
5GB | 2190円 | |
10GB | 3130円 | |
UQ mobile | 3GB | 1680円 |
無制限(500kbps) | 2680円 | |
IIJmio | 3GB | 1600円 |
6GB | 2220円 | |
10GB | 3260円 |
各社の通常の音声通話プランはデータ通信プランに音声通話機能を付与した金額です。
通話料は全て20円/30秒です。
通話料が同じことを考えると、月額料金が一番安いのはmineoですね。
30分(1200円分) | 60分(2400円分) | 90分(3600円分) | ||
---|---|---|---|---|
mineo | 500MB | 2150円 | 2990円 | – |
1GB | 2250円 | 3090円 | – | |
3GB | 2350円 | 3190円 | – | |
5GB | 3050円 | 3870円 | – | |
10GB | 3970円 | 4810円 | – | |
UQ mobile | 1GB | 2980円 | – | – |
3GB | – | 3980円 | – | |
7GB | – | – | 5980円 | |
IIJmio | 3GB | – | – | – |
6GB | – | – | – | |
10GB | – | – | – |
mineoの無料通話プランは通常の音声通話プランに通話定額30/60(月額840円/1680円)のオプションを付与した金額となります。
UQ mobileの無料通話プランはぴったりプランS/M/Lの三種で、通常の音声通話プランとは異なります。
上記の表のUQ mobileのデータ容量、無料通話時間はそれぞれ課金開始日から26ヵ月が経過、金額は14ヵ月が経過したものになります。
課金開始日から25か月間はデータ容量、無料通話時間は2倍、13ヶ月目までは上記の金額から1000円安くなります。
(分かりにくいですが、UQ mobileでは課金開始月を”1ヵ月目”と表記してます)
IIJmioには無料通話プランが存在しません。
UQ mobileのぴったりプランには2年の縛りが存在するため、4年間使用した場合の金額を計算し、mineoと比較してみます。
計算式 | 金額 | ||
---|---|---|---|
1GB+30分無料通話 | mineo | 2250円×48ヵ月 | 108000円 |
UQ mobile | 1980円×12ヵ月+2980円×36ヵ月 | 131040円 | |
3GB+60分無料通話 | mineo | 3190円×48か月 | 153120円 |
UQ mobile | 2980円×12ヵ月+3980円×36ヵ月 | 179040円 | |
7GB+90分無料通話 | mineo | (4810円+1200円)×48ヵ月 | 288480円 |
UQ mobile | 4980円×12ヵ月+5980円×36ヵ月 | 275040円 |
mineoでは7GB+90分無料通話が存在しないので、10GB+60分無料通話に30分の通話料を加算した金額で算出しています。
mineoとUQ mobileの無料通話プランの料金を比較してみると、全体的にmineoの方が安いことがわかります。
またmineoならデータ容量と無料通話時間の組み合わせが自分で選べるので、自分に合った料金プランを選択することが可能となります。
3分かけ放題 | 5分かけ放題 | ||
---|---|---|---|
mineo | 500MB | – | 2160円 |
1GB | – | 2260円 | |
3GB | – | 2360円 | |
5GB | – | 3040円 | |
10GB | – | 3980円 | |
UQ mobile | 1GB | – | 2980円 |
3GB | – | 3980円 | |
7GB | – | 5980円 | |
IIJmio | 3GB | 2200円 | 2430円 |
6GB | 2820円 | 3050円 | |
10GB | 3860円 | 4090円 |
mineoのかけ放題プランは通常の音声通話プランに5分かけ放題サービス(月額850円)を付与した金額となります。
5分かけ放題サービスを利用するには「mineoでんわ」という専用のアプリを使用する必要があり、5分超過後の通話料は10円/30秒となります。
UQ mobileのかけ放題プランはおしゃべりプランS/M/Lとなり、通常の音声通話プランとは異なります。
ぴったりプランと同様に課金開始日から13ヶ月目までは金額が上記の金額より1000円安くなります。
IIJmioのかけ放題プランは通常の音声通話プランに3分/5分かけ放題オプション(月額600円/830円)を付与した金額となります。
3分/5分かけ放題オプションを利用するには「みおふぉん」という専用のアプリを使用する必要があり、3分/5分超過後の通話料は10円/30秒となります。
UQ mobileだけはかけ放題時間超過後の通話料が通常の20円/30秒のままです。
5分かけ放題で考えるとmineoが一番安いです。
ただ通話は長くても3分くらいだという人なら3分かけ放題オプションがあるIIJmioの方が総合的にコストパフォーマンスが良くなります。
自身の通話スタイルに合わせてmineoかIIJmioかを選ぶ感じになりますね。
最低利用期間
音声通話のプランはどこの格安SIMでも、大体は最低利用期間というものが存在します。
もし最低利用期間内に解約した場合、約10000円の解約違約金を支払う必要があります。
au回線のMVNO各社の最低利用期間と解約違約金は以下のようになっています。
mineo | なし(ただし、12ヵ月以内にMNP転出する場合はMNP転出手数料が12420円) |
---|---|
UQ mobile | ぴったりプラン/おしゃべりプランは2年 通常の音声通話プランは1年で、契約解除料は9500円 |
IIJmio | (12ヵ月-利用開始月を0ヶ月とした利用月数)×1000円 |
電話番号にこだわらなければ解約違約金の発生しないmineoが一番契約するまでのハードルが低いです。
解約のしやすさ
解約方法というのは地味に契約のハードルを上げている要因の一つです。
格安SIMはインターネットで各種手続きをするのが普通ですが、解約だけは格安SIMの提供会社毎に違ったりします。
といっても基本はインターネット受付か電話受付かの二つしかないですが。
肝心の解約方法ですが、mineoとIIJmioはインターネットで解約申請ができますが、UQ mobileは電話での申請となります。
別に電話での連絡くらいそんな手間じゃないよって思う人はたくさんいると思いますが、電話の場合は業務時間内でないと解約できません。
ブラック企業に勤めてて日中に電話する時間が作れないといった人もいると思います。
そう考えると、インターネットでいつでも解約申請ができるというのは大変便利なことなんですよね。
まとめ
サポート体制や料金プラン、最低利用期間などで見てきましたが、音声通話契約をするなら総合的にmineoが一番だと思います。
以前の記事で書きましたが、回線品質についてもmineoは問題ありません。
mineoなら家族で利用する場合に家族割も使えるので、家族全体での年間コスト削減も可能です。
一人で使っても家族で使ってもお得なmineoは格安SIMの定番と言ってもいいでしょう。
格安SIM選びで悩んでいる人はmineoをぜひ検討してみてください。
公式サイト>mineo